ナレッジ・ノウハウ

1人目デザイナー採用はどう取り組む?定義・求人票・選考設計の重要ポイント

「1人目デザイナーを採用したいものの、何から始めればいいのか分からない」

1人目デザイナー採用を検討している企業のなかには、進め方に悩みを抱えている採用担当者もいるでしょう。

デザイナー採用は一般的な採用とは異なり専門性が高く、適切な要件設計や魅力づけができずに採用が難航するケースも少なくありません。

しかし、下記の3つのポイントを押さえて取り組めば、自社にマッチした1人目デザイナーと出会うことは十分に可能です。

3つのポイント

ポイント

要件定義

【重要】デザインで解決したい企業の課題を言語化する
【重要】1人目デザイナーに任せる業務範囲を明確にする
採用担当者がデザインを理解するためにスキルマップを作成する
デザイナーの経験値の基準を持っておく

求人票

デザイナー視点で自社の魅力を記載する
なぜデザイナー採用を開始したのか言語化する
デザイナーに任せる業務だけでなく期待することまで記載する

選考設計

投資できる時間とコストを明確にしておく
デザインに対する姿勢を候補者に適切に伝える
継続して採用活動ができる基盤を整える
自社の課題や現状を候補者に正直に伝える

闇雲に1人目デザイナー採用を進めるのではなく、必要なポイントを理解したうえで効率よく採用につなげられるようにしましょう。

本記事では、1人目デザイナー採用が難航する理由と解決策を整理しながら、採用を成功させるポイントを分かりやすく解説します。

1人目デザイナー採用がうまく進まず不安を抱えている方は、ぜひ最後までご覧ください。

▼この記事の目次

創業から2年以内に1人目デザイナー採用をする企業が多い

100社を対象に実施したデザイン投資に関する調査「ReDesigner Design Data Book 2024」によると、創業から2年以内に1人目デザイナーを採用する企業が半数以上という結果になりました。

なかでも「創業時」に採用したと回答した企業は35%と最も多く、プロジェクトの初期段階からデザイナーの専門性を取り入れる動きが広がっています。

また、次のような課題がきっかけで1人目デザイナー採用に踏み切るケースも少なくありません。

【1人目デザイナー採用に踏み切るケース】

・業務委託のデザイナーはいたものの、案件増加によってリソースが逼迫し、フルコミットできる専任人材が必要になった
・新規プロダクトの開発時、デザインがボトルネックとなった
・フリーランスでの採用を試みたが、求める人材が集まらなかった

こうした背景から社内に専任デザイナーを迎える必要性が高まっているものの、1人目の採用には特有の難しさも伴います。その理由を次の章で解説します。

企業が1人目デザイナーの採用に難航する理由

1人目デザイナー採用に関心を持ちながらも、「難しい」「なかなか採用できない」と感じている企業は少なくありません。ここでは、企業が1人目デザイナーの採用に苦戦する3つの理由を解説します。

【企業が1人目デザイナーの採用に難航する理由】

・デザイナーに求める要件が高くなってしまう
・デザイナーへの魅力づけの方法を理解していない
・承諾を左右する組織の本気度が見せられていない

デザイナーに求める要件が高くなってしまう

1つ目は、デザイナーに求める要件が高くなってしまうことです。1人目デザイナー採用では、「せっかく採用するなら幅広く任せたい」と考えるあまり、次のように求める要件が膨らんでしまう傾向があります。

  • プロダクトデザインから自社サイトのデザイン、コミュニケーションデザインまで一通り任せたい

  • 即戦力として5年以上の経験と自社ドメインへの理解を期待したい

しかし、デザイナーはエンジニアと比較して絶対数の少ない職種です。特にUIデザイナーの求人倍率は高く、大手企業やエンタープライズ企業との競争は避けられません。

こうした市場環境では「幅広い業務を担える」「高い専門性を持つ」といった複数の要件を同時に満たす人材を求めると、採用ハードルを大きく引き上げる要因となり得ます。

市場感を理解しないまま1人目デザイナー採用を進めてしまうと、業務範囲と求めるスキル、提示できる報酬、働き方のミスマッチが起こり採用が難航する原因となるのです。

デザイナーへの魅力づけの方法を理解していない

2つ目は、デザイナーへの魅力づけの方法を理解していないことです。デザイナー採用は通常の採用とは異なり、業界や職種、デザイナーの考え方などへの理解が必要になります。

一般職やエンジニア職の採用と同じだろうと考えていると、求人票の内容や訴求ポイントがデザイナーに刺さらず、母集団形成に苦戦するケースも見られます。

また、デザイナーは、しっかりと情報収集をしたうえで選考に進む企業を見極めている傾向があります。

本質に立ち返って考えることを好むため「なぜこの業務を自分が行うのか」「どのような価値を生み出せそうか」などが見えてこないと、次の行動に進まないケースもあります。

デザイナーの特性を理解して魅力づけをしないと選ばれにくくなり、採用が難航する原因になるのです。

承諾を左右する組織の本気度が見せられていない

3つ目は、承諾を左右する組織の本気度が見せられていないことです。

デザイナーは企業がデザインをどう扱っているのか、デザイナーにどのような裁量があるのかなどを重要視しています。

【デザイナーが重要視している項目の例】

・会社としてデザインに対してどのような考えを持ち、取り組みを行っているか
・デザイン組織はあるか・デザイナーはプロジェクトにどこまで関与できるか
・今後のデザインに関するビジョンはあるか など

たとえば、企業がデザインをどのように扱い、デザインの力でどのような事業を推進しようとしているのかが明確で、デザイナーに何を望んでいるのかまで言語化されていると、組織の本気度が伝わってきます。

一方で、自社のデザインに対する考え方が明文化されておらず、求人票や採用ページなどからデザイナーが必要な理由が見えてこないと「デザイナー採用に本腰を入れていないかもしれない」と思われてしまう可能性があります。

このように、求人票や採用ページに掲載している情報から、企業が1人目デザイナーを本気で採用したい気概が伝わらなければ、採用が難航する原因になり得ます。

1人目デザイナー採用は要件定義・求人票・選考設計の3つを意識する

1人目デザイナー採用が難航する理由を踏まえ、次に採用活動をどのように進めるべきか見ていきましょう。

1人目デザイナー採用は闇雲に探しても、なかなか採用までたどり着かないことが多いです。

そこで、要件定義・求人票・選考設計の3つのポイントを意識して、採用活動を進めるようにしましょう。

3つのポイント

ポイント

要件定義

・【重要】デザインで解決したい企業の課題を言語化する
・【重要】1人目デザイナーに任せる業務範囲を明確にする
・採用担当者がデザインを理解するためにスキルマップを作成する
・デザイナーの経験値の基準を持っておく

求人票

・デザイナー視点で自社の魅力を記載する
・なぜデザイナー採用を開始したのか言語化する
・デザイナーに任せる業務だけでなく期待することまで記載する

選考設計

・投資できる時間とコストを明確にしておく
・デザインに対する姿勢を候補者に適切に伝える
・継続して採用活動ができる基盤を整える
・自社の課題や現状を候補者に正直に伝える

次の章からは、1人目デザイナー採用のポイントを詳しく解説していきます。

1人目デザイナーの要件定義のポイント

まずは、1人目デザイナーの要件定義のポイントを紹介します。

特に、デザインの力で解決したい企業の課題を言語化することと、1人目デザイナーに任せる業務範囲を明確にすることが、採用活動の軸となります。

どのような点を意識すればいいのか、参考にしてください。

【1人目デザイナーの要件定義のポイント】

・【重要】デザインで解決したい企業の課題を言語化する
・【重要】1人目デザイナーに任せる業務範囲を明確にする
・採用担当者がデザインを理解するためにスキルマップを作成する
・デザイナーの経験値の基準を持っておく

▼基本的なデザイナー採用の基準については、下記で詳しく紹介しています
デザイナーの採用基準の4大要素と採用基準を決めるステップを解説

【重要】デザインで解決したい企業の課題を言語化する

まずは、デザインで解決したい課題を言語化しましょう。「自社ではデザインの力で何を解決していくのか」が曖昧だと、自社の求めるデザイナー像も曖昧になります。

1人目デザイナー採用の土台をしっかりと整えるためにも、経営陣も関わりながら会社全体で共通認識を持てるようにしましょう。

デザインで解決したい企業課題は多岐にわたりますが、一例として下記のようなものが挙げられます。

【デザインで解決したい企業課題の例】

・顧客体験を向上したい・新規事業に取り組みたい
・プロダクトの価値を最大化したい
・組織変革やブランディングを強化したい

たとえば、スタートアップでは、信頼性を高めるブランドデザインの実現に1人目デザイナーが貢献している事例があります。

この事例を参考にすると「デザインの力でブランドをより良いものにしたい」と掲げて、デザイナー採用に挑むことも検討できるでしょう。

特にデザイナー採用が初めての場合、デザインの力で解決したい課題が明確でないと、デザイナーの役割や期待値にばらつきが生じやすくなります。

だからこそ、まずは「自社がデザインで何を実現したいのか」を言語化し、採用の軸として明確に定めることが重要です。

【重要】1人目デザイナーに任せる業務範囲を明確にする

1人目デザイナー採用では、任せる業務範囲を明確にすることも大切です。どの業務を任せるのか明確でないと、必要なハードスキル、ソフトスキルが明確にできないためです。

具体的には、下記のようにデザイナーが関わる領域やフェーズ、担当範囲まで決めておきましょう。

ポイント

具体例

領域

UIデザインやUXデザイン、UXリサーチ、サービスデザイン、プロトタイピングなど、実際のプロジェクトで1人目デザイナーに任せたい業務を棚卸しする

フェーズ

新規サービス開発の企画段階や既存サービスの改善など、フェーズを切り分けて明確にする

担当範囲

新規サービスの企画段階から入り、ユーザーリサーチからUIデザイン、プロトタイピングまで一気通貫で担当してもらう、など具体的に担当範囲を決める

この3つを明確にすると、1人目デザイナーに依頼したい業務内容を軸に必要なハードスキル、ソフトスキルを検討しやすくなります。

その結果、必要な経験、知識を持つ候補者や、該当業務に関心のある候補者からの応募を集めやすくなるでしょう。

特にスタートアップ企業の初期フェーズでは、1人目デザイナーが担う業務が多くなりがちです。

業務範囲が過度に広がり、負担が大きくなりすぎると早期離職を招く、本来の実力を発揮できないなどのリスクが考えられます。

「自社のデザイン業務をデザイナーに任せる」と要件定義するのではなく「この業務範囲のこの担当をしてほしい」まで解像度を上げておきましょう。

採用担当者がデザイナーを理解するためにスキルマップを作成する

1人目デザイナーの採用では、デザイナーをできる限り深く理解するためにスキルマップを作成するのがおすすめです。

スキルマップとは、どのようなスキルをどのレベルで保有しているかを可視化するものです。

デザイナーの業務は専門性が高く、人事担当者が候補者のスキルを適切に判断しにくい側面があります。

スキルマップを作成すると「デザイン」や「リサーチ」などの業務内容ごとに、候補者がどの程度のスキル、知識があるのか可視化できて、自社の求めるデザイナー像とマッチしているのか判断しやすくなります。

たとえば、デザイナー採用に特化した採用プラットフォーム「ReDesigner(リデザイナー)」では、登録しているデザイナー向けにスキルマップを用意しています。現在のレベル(Can)と今後伸ばしたい領域(Will)を可視化できる点が特徴です。

このようなスキルマップを使いスキルを分解・可視化することで、初めてのデザイナー採用でも候補者がどの分野に強みを持っているのか、自社の課題にどのように貢献できるのか理解しやすくなります。

デザイナーの経験値の基準を持っておく

1人目デザイナーを採用するときは任せたい業務範囲を決めるだけでなく、デザイナーにどこまでの経験値を求めるのか基準を明確にしておきましょう。

このときのポイントは「Must / Want / Welcomeフレームワーク」に沿って整理することです。

任せたい業務に応じてどのような経験、スキルを求めるのか優先順位をつけておくと、候補者の見極めがしやすくなります。

フレームワークの項目

概要/例

Must

これがなければ採用しない絶対条件。増やし過ぎると母集団形成が難しくなるので最大3つに絞る

<例>
・Figma経験
・プロダクト開発経験

Want

選考の合否に使わず、評価のプラス材料として活用できる条件

<例>
・上流工程の業務経験

Welcome

成長前提で考えて入社後に伸ばしてもらえばいい条件

<例>
・AI活用
・コーディングスキル

たとえば、これがなければ採用しない条件として「Figma経験」「プロダクト開発経験」と決めておけば、このスキルを持っている候補者を中心にアプローチできます。

しかし、「1人目デザイナーにどこまでの経験値を求めるべきか」と悩む企業も少なくありません。こうしたケースでは、「なぜデザイナーが必要なのか」という原点に立ち返ることが重要です。

手を動かせるデザイナーが不足している場合は、上流工程を他のメンバーが担い、実務を担うデザイナーを1人目としてまず採用する選択肢もあります。

一方で、リブランディングや事業成長への貢献を期待する場合は、経験値の基準を下げすぎず、時間をかけてでも自社の求めるデザイナーを見極める戦略が検討できるでしょう。

【自社の業務とのマッチ度が不安な場合は業務委託から開始するのも1つの方法】

自社の求める業務内容とデザイナーの経験値やスキルが一致しているか不安な場合は、業務委託からスタートするのも1つの方法です。

一定のリソースを確保しながら実務を進められるので、デザイナーとの相性や期待値のすり合わせを行うことが可能です。

特にスタートアップ企業では、こうした形で関係性を構築し、正社員採用につなげるケースが多く見られます。

1人目デザイナー採用の求人票作成のポイント

ここでは、1人目デザイナー採用に取り組む企業が求人票を作成する際に、知っておきたいポイントを紹介します。

【1人目デザイナーの求人票作成のポイント】

・デザイナー視点で自社の魅力を記載する
・なぜデザイナー採用を開始したのか言語化する
・デザイナーに任せる業務だけでなく期待することまで記載する

デザイナー視点で自社の魅力を記載する

1人目デザイナー採用では、企業側の視点ではなくデザイナー視点で自社の魅力が伝わる求人票を設計することが重要です。

一般的な求人票のように「年収〇〇円」などの条件や業務内容を並べるだけでは、デザイナーに十分な魅力を伝えることはできません。

少しでもデザイナーに興味をもってもらえるように「どのような環境で、どのような業務に携わるのか」を丁寧に記載しましょう。具体例は、次のとおりです。

【UIデザイナー採用で記載する求人票の例】

新規に立ち上げるBtoCプロダクトにおいて、ユーザー体験の設計からUIデザインまで一貫してお任せします。企画・要件定義フェーズから関わり、ユーザーリサーチや仮説検証を通じて、プロダクトの価値最大化に取り組んでいただきます。

また、初の専任デザイナーとして、デザインプロセスの構築や開発チームとの連携体制づくりなどにも携わっていただければと思います。

【プロダクトデザイナー採用の求人票の例】

既存のBtoCサービスにおいて、プロダクトの継続的な改善・成長を目的としたデザイン業務をお任せします。

ユーザーの行動データやフィードバックをもとに課題を特定し、UI改善や新機能の設計を通じて、サービス価値の最大化に取り組んでいただきます。

プロダクトチームの一員としてマネージャーやエンジニアと連携しながら、仮説検証を高速に回していくポジションです。

事例のように、領域やフェーズ、担当範囲を含めて記載することがポイントです。さらに、配属予定先のチームや1人目デザイナー採用であることも明記して、入社後のイメージが持てるようにしておきましょう。

なぜデザイナー採用を開始したのか言語化する

1人目デザイナー採用では「なぜ今デザイナーを採用するのか」という背景や目的を明確に記載して、熱意を伝えることも欠かせません。

デザイナーは、企業がどのような事業・サービスを展開し、デザインをどのように捉えているかを重視する傾向があります。

求人票はもちろん、コーポレートサイトでデザインに対する姿勢やデザイン組織の情報を発信しているか、応募前に徹底的にリサーチします。

そのため、デザイナーが必要な理由や背景を記載して「自社の事業成長にデザインの力が必要」「1人目デザイナーとしてメンバーになってほしい」など熱意を持って伝えましょう

一例として、下記のように、自社のデザインに対する考え方や今デザイナーが必要な理由をまとめると納得感があるでしょう。

【デザイナー採用を開始した理由の記載例】

〇〇株式会社は「▲▲▲」というミッションのもと、デザインの力を経営に反映しつつさまざまな企業のサービス開発や事業変革に向き合ってきました。

AIの進化に伴い、デザインは単なる制作業務ではなく、事業の価値を左右する重要な役割へと変わりつつあると感じています。

そこで、私たちは、デザインを起点にクライアントの経営課題や新規事業に入り込み、戦略からプロダクトまで一貫して支援できるようにデザイナーの力が必要だと感じて採用活動をしています。

求人票に書ききれない場合はデザイナーが必要な理由を言語化して、noteや採用サイトに掲載することで、候補者の共感を得やすくなります。

デザイナーに任せる業務だけでなく期待することまで記載する

求人票には、デザイナーに任せる業務だけでなく、期待する役割や成果も含めて記載しましょう。

業務内容や範囲だけでは、どのように評価され成長できるかが見えにくく、候補者にとって判断が難しくなるためです。

特に1人目デザイナーの場合、社内のロールモデルとなる先輩デザイナーが不在のため、成長や貢献度合いのイメージを持ちにくい傾向があります。

そこで、デザイナーに期待する役割や1年後にどのような姿になってほしいのかも含めて、求人票には具体的に示すことが大切です。

【1人目デザイナーに期待することの記載例】

・最初はUI改善から取り組み、将来的にはデザイン組織の基盤をつくってもらいたいと考えています。

・まずは既存サイトやLPのデザイン改善から取り組み、将来的にはウェブサイトでのブランド表現や制作フローの基盤づくりを担ってもらいたいと考えています。

 ・まずは既存機能の改善から取り組み、将来的にはユーザー体験全体を設計するデザイン組織の基盤づくりを担ってもらいたいと考えています。 

また、期待値を適切に設計するためには、デザイナーと関わる予定の関係者の視点を取り入れることも欠かせません。

現場担当者やマネージャーが「どのようなことを求めているのか」「何に期待しているのか」を事前にヒアリングし、その内容を組織全体で共有することで、デザイナーの役割をより明確にできます。

1人目デザイナーの選考設計のポイント

続いて、1人目デザイナーの選考設計のポイントを4つに整理して紹介します。

【1人目デザイナーの選考設計のポイント】

・投資できる時間とコストを明確にしておく
・デザインに対する姿勢を候補者に適切に伝える
・継続して採用活動ができる基盤を整える
・自社の課題や現状を候補者に正直に伝える

投資できる時間とコストを明確にしておく

1人目デザイナー採用では、投資できる時間とコストを明確にしておくことが重要です。下記は、ReDesignerで採用支援を行った経験をもとにした採用期間の目安です。

【デザイナーの採用期間の目安】

・ミドルレイヤーのUIデザイナー:約半年
・ミドルレイヤーのUXデザイナー:約1年
・リードレイヤーのUIデザイナー:約1年〜1年半

ただし、1人目デザイナー採用ではこの期間で収まらないことも考えられます。採用に十分な時間をかけられる場合は、数年単位で自社にマッチする人材を見極めるという選択も可能でしょう。

一方で、事業の状況によっては1人目デザイナー採用を急ぐ必要があります。その場合は限られた時間のなかで、自社に合う人材を見極める採用戦略を検討することが大切です。

また、デザイナーの年収も上昇傾向にあります。ReDesigner経由で転職したデザイナーの平均年収は、次のように変化しています。

【デザイナーの平均年収の変化】

・2019年:約540万円
・2025年:約640万円

1人目デザイナーの採用に十分な予算が割けない場合は、社会貢献性やミッション、やりがいなどを具体的に書いて年収以外での魅力づけを戦略的に行う必要があるでしょう。

【まずは業務委託からスタートして正社員登用を目指すことも検討できる】

1人目デザイナー採用を急ぐ場合は、最初から正社員として採用するのではなく、まずは業務委託から関係をスタートさせるのも1つの方法です。

業務委託で一定のリソースを確保しながら実務を進め、デザイン領域を強化します。実際の業務を通じてスキルやカルチャーマッチ、コミュニケーションの取り方をお互いに確認すれば、正社員登用後のミスマッチを防止できます。

デザインに対する姿勢を候補者に適切に伝える

選考プロセス全体を通じて、自社のデザインに対する考えや姿勢を候補者に伝えていくことも重要なポイントです。

1人目デザイナーは、人材市場で取り合いになっている現状があります。だからこそ、デザイナーに選ばれる側という意識を持って丁寧に情報を伝えていく姿勢が求められます。

繰り返しになりますが、デザイナーは企業のデザインに対する姿勢や考え方、デザイナーに求める役割をしっかりと確認しています。

カジュアル面談や面談などそれぞれのフェーズで「デザインに対する思い」「デザイナーの役割」を伝え、正しく認識してもらえるようにしましょう。

また、採用広報で発信した情報と、カジュアル面談や面接での会話に齟齬がないかも注意しましょう。発信内容と実際の説明にズレがあると、候補者に違和感を与えてしまう可能性があります。

【重要】デザインで解決したい企業の課題を言語化する」でまとめた内容を社内で共通認識として持ち、一貫した思いを伝えていくことも心がけてみてください。

【1人目デザイナー採用ではまずは会ってみる・話を聞いてみる姿勢が大切】

1人目デザイナー採用では、特にまずは候補者に会って思いを伝える、話を聞いてみることを意識しましょう。

代表やCXOがカジュアル面談に出るだけでも承諾率が変わります。1人目採用は人事だけではなく、経営層がコミットして候補者と直接関わっていく姿勢を大切にしてみてください。

継続して採用活動ができる基盤を整える

1人目デザイナー採用では、継続して採用活動に取り組める基盤を整えることも欠かせません。

業務の合間にだけ採用活動を行う場合、母集団形成が進まず、結果として採用活動の長期化につながる可能性があるからです。

「できるときだけ採用活動に取り組む」のではなく、下記のように継続的に採用活動ができる体制を整えておきましょう。

【採用活動の例】

・noteや採用サイトにデザイン関連のアカウントを設け、情報を発信する
・社内の雰囲気や働き方をイメージしてもらえるような発信をSNSで続ける
・採用関連のイベントを実施して候補者と対話する機会を設ける

たとえば、noteや採用サイトで自社がデザイナー採用をしていることを継続して発信していると、転職活動をしているデザイナーの目に触れる機会が増えます。

「デザイナー採用をしている会社なんだ」と認知を得ることで、デザイナー側から声がかかる可能性もあるでしょう。

こうした取り組みを続けるには、採用担当者だけでなく、現場担当者などの協力が不可欠です。候補者と接触する機会が増えれば、1人目デザイナーとして働くイメージが湧きやすくなり、応募意欲が高まるでしょう。

自社の課題や現状を候補者に正直に伝える

求人票や面談では、自社の課題や現状を正直に伝えて期待値を調整することが不可欠です。

自社の良いところだけでなく、課題もオープンに対話したうえで選考に進んでもらうことで、ミスマッチ防止につながります。

たとえば、システム開発やDX支援を展開する株式会社abyは、カジュアル面談で自社の課題も含めてフルオープンに正直に伝えたところ、内定承諾までスムーズに進むようになりました。

デザイナーは、求職や転職についてさまざまな不安を持っています。選考プロセスは、デザイナーが不安に感じていることを解消する場でもあります。正直に対話し、候補者に自社への理解を深めてもらうことで、内定辞退や早期離職を防止できるでしょう。

また、候補者側の本音を引き出すことも大切です。「会社に合わせた発言をするのではなく、自分の考えや希望を率直に伝えてほしい」といったスタンスを示せば、双方にとって納得感のある対話が生まれるでしょう。

1人目デザイナーの採用ステップ

1人目デザイナー採用では、適切なステップを踏んで戦略的に取り組むことが大切です。デザイナーの採用活動をなんとなく進めたのでは、「いつまで経っても決まらない」「デザイナーが見つからない」といった事態に陥ってしまいます。

そこで、次の5つのステップを参考に、1人目デザイナー採用を進めていきましょう。

デザイナーを探すステップ

概要

ステップ1
自社の求めるデザイナー像を明確にする

自社で一緒に働きたいデザイナー像を丁寧に言語化して共通認識を持つ

ステップ2
探したいデザイナーに優先順位をつける

優先的に探したいデザイナーの職種やスキルを明確にする

ステップ3
デザイナーの採用要件を作成する

デザイナーに興味を持ってもらえるように採用要件を作成する

ステップ4
デザイナーを探せる媒体を活用する

デザイナーと接点の持てる採用媒体を活用する

ステップ5
採用するデザイナーを見極める

ポートフォリオや面接などで自社に合うデザイナーを見極めて採用につなげる

各ステップでは、ここまで解説してきた要件定義・求人票・選考設計のポイントも踏まえて取り組むことで、1人目デザイナー採用に適した手順で進められます。

▼デザイナーの探し方の詳細は、以下の記事で解説しています
デザイナーの探し方は?初めてのデザイナー採用でも探せる5つのステップ

ReDesignerの1人目デザイナー採用事例

株式会社abyの1人目デザイナー採用事例

課題

・デザイナー採用は初めてで、市場感が分からず要件を狭めすぎていた
・カジュアル面談よりも先の選考に進む候補者がほとんどいなかった

対策

・デザイナー採用に特化した採用プラットフォーム「ReDesigner」の導入
・経営層の意識と実際の市場感のすり合わせを行った

効果

・顧客への提供価値や設計思想を深く考える候補者と多く出会い、デザイナーのイメージが変わった
・導入から半年で2名の即戦力採用につながった

システム開発やDX支援、自社SaaSプロダクトの開発を展開する株式会社aby。役員を含め約20名の同社では、これまでリファラル採用を中心にデザイナーを確保しており、事業拡大に伴い初めて公募での採用に踏み切りました。

しかし当初は、市場感を踏まえないまま要件を高く設定していたこともあり、カジュアル面談から次の選考につながらない状況が続いていました。

そこで「ReDesigner」を活用して、市場に即した要件への見直しや、採用プロセスの改善に着手。特に、自社の良い面だけでなく課題も含めて正直に伝えるカジュアル面談へと方針を変更しています。

その結果、顧客への提供価値や設計思想を深く考える候補者と多く出会い、導入から半年で2名の即戦力デザイナーの採用に成功。候補者との認識のズレが減少し、選考から内定承諾までスムーズに進むようになりました。

▼株式会社abyの事例は、こちらからご覧いただけます
デザイナー採用未経験からの挑戦。半年で2名の即戦力採用を叶えた、株式会社abyの「正直すぎる」対話戦略

1人目デザイナー採用こそデザイナーへの理解と業界の知識が必要になる

1人目デザイナー採用では、デザイナーという職種や業界に対する理解が不可欠です。

理解が不十分なまま採用活動を進めてしまうと、要件設計や訴求のズレが生じ、「そもそも応募が来ない」「内定承諾まで進む候補者がいない」などの課題につながります。

デザイナー採用は、エンジニアや一般職で使う一般的な採用手法では対応しきれない場面も少なくありません。

そのため、デザイナー採用に精通した専門家によるサポートを活用することも、有効な選択肢の1つです。

デザイナー採用に特化した採用プラットフォーム「ReDesigner」は、400社以上のデザイナー採用実績があります。

デザイナー採用に知見のあるメンバーが伴走するので、初めてのデザイナー採用に課題がある場合も不安を軽減しながら進められます。

【ReDesignerの強み】

・デザイナーの業界・スキルを熟知しているからこそ、マッチ度が高い
・約1.2万人(2024年3月時点)の国内最大級のデザイナーが登録しており、自社に合う人材と出会いやすい
・採用要件の定義や求人票の作成、デザイナーの紹介など一貫した伴走支援ができる

ReDesignerのご利用企業様からは多くの感謝の声が届き「1人目デザイナー採用に向けて一歩を踏み出せた」「即戦力となる人材と出会えた」というお言葉もいただいております。

「1人目デザイナーを採用したいけれど、何から始めればいいか分からない」という方は、まずはお気軽にご相談ください。

1人目デザイナー採用に関するよくある質問

最後に、1人目デザイナーの採用に関するQ&Aをまとめました。

Q.1人目デザイナーでも経験値、スキルのあるデザイナーに出会えますか?

1人目デザイナーであっても、自社の方針やフェーズにマッチした経験者と出会えるチャンスはあるでしょう。

経験の浅いデザイナーは、メンターとなる先輩デザイナーや組織のなかで経験を積みたいと考える傾向があります。

一方、一定の経験や知識を持つデザイナーのなかには「1から組織をつくりたい」「裁量を持って関わりたい」などの理由から、1人目デザイナーに魅力を感じるケースもあります。

そのため、求人票に「1人目デザイナー」である点や、「0→1でデザイン組織づくりに関われる」といったポイントも記載しておきましょう。

Q.1人目デザイナー採用後にすぐ次のデザイナー採用をしたほうがいいですか?

デザイナーに任せたい業務内容やデザイン組織づくりを含めた戦略設計によって、2人目の人材が必要になるかどうかが変わります。

実際には、1人目デザイナー採用から数年後に2人目を採用するケースもあります。自社の状況や戦略に応じて、無理のない採用計画を立てることが重要です。

Q.デザイナー採用前にデザイナーが働く社内整備をしたほうがいいですか?

1人目デザイナー採用前に、デザイナーの評価制度やキャリアアップ制度などの基盤を整えておきましょう。あらかじめ整備しておけば、入社後の役割や成長を明確にイメージしやすくなります

こうした体制はデザイナーにとっての安心材料となり、企業としての本気度を伝える要素にもなります。

▼デザイナーの評価制度の重要性や作成ステップの詳細は、以下の記事で解説しています
デザイナー評価制度の重要性と今から作成するための4つのステップ

    採用担当者向けコンテンツトップへ

    関連記事

    ReDesigner

    デザイナー採用でお困りの企業さまは、
    ぜひご相談ください。

    デザイナー採用で
    お困りの企業さまは、
    ぜひご相談ください。

    ReDesignerが、あなたの会社のデザイン組織を強くする採用支援をいたします。

    無料相談

    サービスの詳細や料金などご相談ください。

    無料相談

    資料ダウンロード

    導入をご検討中の方は資料をご覧ください。

    資料ダウンロード