「開発の生産性が2倍、3倍になった。その結果、ボトルネックが完全に上流へ移ってしまったんです」
1992年の設立以来、経営大学院の運営から法人向けの企業研修、動画学習サービスまで、人材育成を軸に事業を広げてきた株式会社グロービス。その事業のひとつが、学習管理システム「GLOPLA LMS(通称:グロプラ)」です。
AI活用で開発スピードが跳ね上がる一方で、課題となったのは「何を創るかを考える」人材の不足でした。ところがUI/UXとプロダクトマネジメントの両方を担える人は、そもそも市場にも多くは存在しない。総合型の媒体やエージェントでは、どちらか一方の方しか集まりません。
ReDesigner導入後は、狙いを絞った少数精鋭のスカウト運用を開始し、1次面接の通過率は50〜60%に達しました。開発チームリーダー兼プロダクトマネージャーの細見氏、採用全体をリードする坂本氏、採用担当の土田氏に伺いました。
開発の生産性が2倍~3倍に。ボトルネックは「上流」へ移った
── まずは、貴社の事業と組織体制について教えてください。
細見さん:グロービスは1992年の設立以来、日本最大級の社会人向けMBAであるグロービス経営大学院をはじめ、法人向けの企業研修、動画学習サービス「GLOBIS 学び放題」、さらにベンチャーキャピタルや出版まで、人材育成を軸に事業を展開してきた会社です。
そのなかで私が担当しているのが、学習管理システム「GLOPLA LMS」、社内では「グロプラ」と呼んでいるプロダクトです。グロービスが積み上げてきた研修の知見をもとに設計したSaaSで、集合研修からeラーニングまでの受講管理を一元化できます。導入企業様の満足度も99%と高く、今年時点で累計利用者数3900社を超えました。
私は開発チームのリーダーとプロダクトマネージャーを兼務し、最近は新規プロダクトの企画開発も担当しています。事業開発の組織は45名ほど。プロダクトマネージャーが3名、デザイナーが5名、エンジニアが20名強で、4〜5名のスクラムチームを組んで開発を回しています。
── プロダクトマネージャーの採用を強化された背景を教えてください。
細見さん:AIの登場で、デザイナーの業務領域がデザインからさらに広がっています。私が機能企画を持っていくと、デザイナーがそれを基にClaudeに読ませて要求定義から進め、プロトタイプまで作ってレビューする。プロトタイプをもとに、エンジニアが従来の2倍、3倍のスピードで実装するので、何を作るのかが決まってからのリードタイムが劇的に短縮されました。
逆に言うと、ボトルネックが完全に上流へ移ってしまったんです。何を作ればいいかを考える部分のリソースが足りない。プロダクトマネージャーとデザイナーのアウトプット量が、そのままチームのアウトプット量になっている状態でした。そこを改善しようというのは、全社一致でしたね。
「どちらか一方」の人しか集まらない。母集団という壁
── 採用にあたっては、どのような課題がありましたか?
細見さん:私自身、採用に関わってきた経験もあるのですが、プロダクトマネージャーやデザイナーはそもそも母集団が小さい。グラフィックデザイナーの方はたくさんいらっしゃるのですが、デジタルプロダクトデザイナーとなると枠そのものが少ない。複数の媒体を使って、ようやく採用活動を進めることができるかなという状況でした。
土田さん:今回の採用では総合型の媒体やエージェントも並行して使っていました。ただ「UI/UXだけできます」「プロダクトマネジメントをやっています」というどちらか一方の方は一定数応募が来るのですが、両方できてターゲットに合う方の母集団形成には、かなり苦戦していました。
── そのなかで、ReDesignerを選んでいただいた決め手は何でしたか?
土田さん:ひとつは、もともとターゲットにしていたポジションにぴったり合う母集団をお持ちだったこと。もうひとつは、お試しで使わせていただいたときに、候補者のスキルマップが視覚的に分かりやすいと感じたことです。
期待値やポジションの説明がその方に向けた形になっているか
── スカウトはどのような体制で運用されていましたか?
土田さん:候補者のピックアップとスカウト文面の叩き台は、スカウト運用をお願いしているパートナーに担当いただき、その内容を細見に確認してもらう。問題がなければ送付する、という流れです。
── 細見さんは、どんな観点でチェックされていたのですか?
細見さん:見ていたのは、期待していることやポジションの説明が、その方に向けて適切になされているか。基本的にはこの一点です。ご経歴やご志向と噛み合っていない説明のまま送ってしまうと、実際にお会いしたときにお互いの期待値がずれてしまう。期待値のすり合わせができる文面になっているかだけは必ず見て、それ以外はプロにお任せするという気持ちでやっていました。
ご志向も同じです。プロダクトデザイナーやプロダクトマネージャーを志望されていない方は、最初からターゲットリストから外していました。志向はあとから変えていただくのが難しく、無理にお願いすればミスマッチになってしまうので。実際に外れる方は、Redesignerでは、10人いて1人いるかいないかくらいでした。
チームフィットとキャリア軸、選考で重視していること
── 選考では、どのような点を重視されているのでしょうか?
土田さん:1次は、一緒に働くメンバーとしてご活躍いただけそうかというソフトスキルと、ベースのスキルチェック。2次はその部門長との最終面接になるので、迷いがあれば見送るくらいシビアな観点で見ています。チームやグロービスへのフィットと、今後のキャリアで何に挑戦していきたいのか。1次よりもそこをしっかり見ています。
── チームフィットとは、具体的にどのような資質を指すのでしょうか?
細見さん:グロプラという事業部は、まだまだベンチャー気質で、属人的な業務や固定的な業務ばかりではない状況も少なからずあります。だからこそ、不確実な状態や、決まりきったプロセスに乗っていない業務が発生したときに対応できるか。ここはグロプラならではの観点として見ていました。
土田さん:グロービス全体でいうと議論を重視する文化ですので、まずはベースの論理的思考力。そして議論をしながらチームで一緒に何かを進める仕事の仕方が合うかどうか。加えて「グロービス・ウェイ」と呼ばれる理念や行動指針に共感いただけるかどうかですね。
── 今回内定承諾された方の決め手はどこにあったのでしょうか?
土田さん:プロダクトマネージャーとしての仕事だけではなく、将来的なキャリアの広がりに関心を持っていただいたことが大きかったと思います。グロービスのなかで身につけられる経営視点や、ご関心があれば講師として登壇するなど経営知のデリバリーに関わるチャレンジも可能ですよ、と。あとは少し主観的ですが、面談で細見と話しているのを聞いていて、チームととご性格や温度感がすごく合うんじゃないかと感じました。
効率よく数を回すのではなく、確度高く出会う
── ReDesignerの活用を振り返って、いかがでしたか?
土田さん:歩留まりが良かったと感じています。他の媒体さんの1次通過率が15%前後のところ、ReDesignerさんは50〜60%。少ない数でピンポイントにいい方をピックアップさせていただけました。定例の打ち合わせのたびに、現状の分析とその先の打ち手を丁寧にご準備いただけたことへの信頼感と安心感も、毎回感じていました。
坂本さん:私たちは年間100名規模で採用をしています。多様な打ち手を同時に打つなかで、細かい分析や改善施策を媒体側のカスタマーサクセスの方が積極的に提案くださるのは非常にありがたいですね。
効率よく数をたくさん回すのではなく、確度高くお会いできるという意味で、有意義な媒体活用をさせていただいたと思っています。また募集が広がる際には、ぜひ活用を検討させていただけたらと思っております。
── 逆に、ReDesignerに期待することがあれば教えてください。
細見さん:検索まわりでしょうか。「プロダクトマネージャー」で検索していたのですが、伸ばし棒を入れる方・入れない方など表記のパターンがいろいろあるんですよね。いまふうに言えばAI検索のような曖昧検索ができると、母集団を作るうえで探しやすさが上がるかなと思います。
土田さん:人事側では、将来的にATSツールとの連携ができるとすごく便利だなと。オペレーション担当が手動で候補者登録をしてくれていたので、そこが繋がるととても嬉しいです。
── 最後に、今後どのような方を迎えたいかを教えてください。
細見さん:大事に考えているのは、いろんな人がいたほうがいいということです。事業開発や、営業・マーケティングを経験してきた人、デザインがバックボーンにある人。同じ課題でも、エンジニアリングが強い人はエンジニアリング的に、デザイナー出身の人はデザインで解決しようとする。解決の仕方の「色」が明確に分かれるんです。だからこそ、いろんな背景を持った方に来ていただきたいと思っています。


